LithUnwrap の使い方

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2009/4/1
　FSX･FS2004･CFS2
　
　このチュートリアルは、　gmax　での　Texture　Mapping　の一般的な方法を
　理解していることを前提に記述しております。　
　一般的な方法とは、平面に Texture Mapping をする方法のことです。　
　
　このチュートリアルでは、曲面を持つパーツ(Object) に Mapping の元になる
　テンプレート(*.bmp) を作成する方法を説明していきます。
　分りやすく言えば、紙で円筒を作りそれを縦に切り展開図を作ることです。
　　
　FSEdge 氏が FS2002 に用に作成した英語版チュートリアルを参考に作成しました。
　
  LithUnwrap  は、Brad Bolthouse　氏の作品です。



翼部のテンプレート完成画像　
　
　
用意するソフトウェアー
　
　　イ　gmax　当然です。
　　ロ　LithUnwrap_v13_2002_0211.zip を解凍した　LithUnwrap Ver1.3 版を
　　　　インストールする。
　　ハ　md3exp.zip を解凍して出来る md3exp.dle　2001/09/06
　　　　を、gmax の plugin フォルダーに入れる。(もっと新しいバージョンがあれ
　　　　ば、良いのですが）
　　　　ExportMD3_gmax_beta1.zip は、Export Selected が出来ませんので不可。
　　

　　　
作成工程
　
　方法 Ａ　各パーツごとに繰り返し作業を行う。
　
　１．gmax で対象パーツのfaceを選択
　２．MD3 形式でエクスポート　
　３．Lithunwrap で読み込み
　４．lum ファイルで保存
　５．texture 用の bmp ファイルを保存
　６．gmax の Material Editor で読み込む
　７．Unwrap UVW で　Vertex を修正移動する。
　８．上記の２．〜５．を再度行う
　９．gmax 上で、成果を確認　
１０．次のパーツの作成（１．〜９．）ただし、６は不用
１１．各パーツの lum ファイルを合体
１２．合体後、bmp ファイルで保存
１３．gmax で確認(するまでもないが)
　
　　
　方法 Ｂ　
　
　慣れてくるとこの方が早いし、位置ぎめがやり易い。
　ただし、方法 Ａを理解してから。
　
　１．先に、全てのパーツの lum ファイル作成して合体してしまう。
　２．合体後の BMP ファイルを保存
　３．gmax で Vertex の修正
　４．エクスポート
　５．LithUnwrap で lum を保存(bmpファイルは保存しない）
　６．上記の３．〜５．を各パーツごとに行う
　７．各 LUM ファイルを合体して１ファイルにする
　８．最終 bmp を保存
　

詳細説明(方法 Ａに基づく)


　１．gmax で対象パーツの face を選択
　
　　1)　Gizmo の寸法を決める
　
　　　Gizmo　とは、gmax の　UVW Map で出現する矩形のことです。
　　　この大きさが　BMP ファイルに出力する際の画像の枠サイズを決定します。
　　　つまり、用紙(Map)の大きさを仮定し、そこに翼や胴体の絵を配置します。
　　　基本的には、翼長と胴体長を比較して大きいほうの長さを基準とし、
　　　そこに余白長を加算して全体の大きさを決定します。
　　　
　　　長さは、図面上の寸法から追っても良いですが、gmax の　Helper の
　　　Tape　を使って計測しても良いです。　この場合、計測値をメモして
　　　おく。
　　　
　　　今回の例は、12.5m×12.5m　としました。 以下の3)で設定します。
　　　
     この設定で完成した、最終の lum を文末に掲載したので配置の状況を
　　　見て参考にしてください。


　　2)　左翼上面の　Face を選択
　　



　　　gmax　で左翼(註1）の　Top View　を表示する。　この　Object 以外は非表示
     (Hide) としておく。　　
　　　
　　　(註1)　どのパーツから始めても良いのですが、一応左翼の上面を用紙の左上に
　　　　　　　配置するとして。
　　　　　　　
　　　　　　　
　　　Modifierlist　→　Editable Mesh　→　Face
　　　
　　　Ignore Backfacing に　チェックを入れる。(裏面の　Face を選択しないように)
　　　
　　　マウスの矩形範囲を使って、翼全体を選択。
　　　選択ヶ所が赤くならなかったならば、F４キーで選択ヶ所が赤く表示されます。
     （上図)
　　　
　　　Arc Rotate (回転ツール)を使って、不要なFace　が選択されていないか、
     チェック。
　　　不要な　Face は、CTL+マウスクリックで除外する。　
　　　前縁の下部や、エルロン取付部の小口等が不要となる. 真上から見て見えない
　　　ヶ所が、赤くなっていたら不要な Face　です。
　　　この作業を完璧に行なわないと　LithUnwrap に移行した時に、思わぬ Verticle が
　　　出現します。
　　　
　　3)　Gizmo を大きさを調整
　



　　　Modifier list　→　UV Cordinate Modifiler →　UVW Map
　　　UVW Map をクリックすると、gizmo の矩形がでてきます。





　　　次に、Gizmo の大きさを調整する。
　　　（注意　Gizmoは、必ず正方形とすること)
　　　下欄の　Plameters　欄の　Planar　をチェック。
　　　Length に　１)で決めた　12.5m　を入力。
　　　width　も、同様に　12.5m　を入力。
　　　これで　大きさの設定は、終り。

　　　四角の上部のツノは、用紙の上部を表します。
　　　これだけでは、裏表が識別出来ないので、　Modifier　Stack の
　　　UVW　Mapping　の頭にある　＋印をクックしますと、Gizmo　が
　　　ツリー表示されますので、それをクリック。
　　　四角の右の縦線が緑になります。　この位置で裏表を識別します。
　　　時計廻りでツノの次に緑線があれば、表です。（上図)
　
　　4)　左翼上面を移動して、用紙の左上に配置する






　　　実際には、Move Tool　で　Gizmo　のほう動かして移動をします。 （上図)
　　　　
　　5)　左翼下面の　Face の選択





　　　Views　で　Bottom　View を表示する。
　　　2)と同じことを、やるのでありますが、Edit　Menu　→　Invert　で　
　　　Face　をひっくり返しても良いです。
　　　不要な　Face　は削除する。 （上図)
　　　
　　6)　Gizmo を出して大きさを調整
　




　　　3)　と同じ。
　　　ただし、これは、裏であります。　時計まわりでツノの次が緑になって
　　　いませんので、ひっくり返します。
　　　Modifier Stack の　Gizomo　がアクティブ(青色)になっているのを確認、
　　　アクティブでなければ、そこをマウスクリック。（上図)





　　　ツールバー　Select and　Rotate　(回転矢印アイコン)をクリック。
　　　同じ場所を右クリックすると、　Rote Transform Type-In のウインドウが
　　　現れる。　Y:欄に　180.0と打ち込むと（上図)、Y軸廻りでひっくり返って表になる。
　　　（下図)　
　　　　





　　7)　左翼下面を移動して、用紙の左上の下に配置する　





　　　Gizmo を動かす方法は、4)と同じです。
　　　ここからは、最初は理解しがたいことです。　現在の状態はツノが下なので
　　　用紙(Map) は上下逆です。　つまり、画面をひっくり返した状態が最終的に
　　　作成するMapとなる訳です。Gizmo　の右下には、画面上には無いですが、
　　　翼の上面が既に設定されているので、重ならないように注意が必要です。（上図)
　　　
　　　前の4)の状態(翼上面の位置)を確認するには、Modifier Stack の下方に
　　　ある、　UVW Mapping をクリックします。　この時、警告がでますが、
　　　YES を選択して、続行してください。　これで前の4)の状態が表示されます。
　　　戻るには、Modifier Stack の上方にある　UVW Mapping をクリックして
　　　ください。
　　　



　　　ツールバー　の　Select and Manipulate をクリック。
　　　Gizmo が２つ現れます。　位置関係が分るはずなんですが、まことにもって
　　　分りにくいです。　下の四角は翼下面の配置位置で、上の四角は翼上面の
　　　配置位置です。
　　　丸印は何を表しているのか。　各々の Map の下と右を表しているのか。
　　　まあ、説明図を参照して丸印の位置関係が合っていればOKです。
　　　
　
　２．MD3 形式でエクスポート
　



　　　gmax　→　File　　→　Export Selected　　
　　　ファイルの種類欄から　Quake�V(*.MD3)　を選択
　　　ファイル名は、left_wing と入力する。
　　　保存先　LithUnwrap　−　<機体名>　−
　　　
　　　入力画面が出てくる。（上図)
　　　The Following Flames: 欄に　0　を入力
　　　Show Warning Dialogs のチェックをはずす。
　　　Export Now をクリック。
　　　
　３．LithUnwrap で読み込む
　



　　　File →　Model　→　　Open　で、left_wing.MD3 を選択し開く。
　　　ウインドウが出現。　Import をクリックで、翼の線図が出る。（上図)　　
　　　
　　　この図がまともならば良いが、なぜか余計な　Face　が出来てしまう。
　　　ExportMD3.dle　にバグがあるのかもしれない。　この場合には、
　　　LithUnwrap　の　Select　で不要な　Faceを　選択して　
　　　Edit →　Deliet　で削除してしまう。でも、この方法でも他と重なって
　　　しまう場合は、創意工夫で対処。
　　　
　４．lum ファイルで保存
　　　
　　　データファイルの保存　
　　　　　File　→　Model →　Save　→
　　　　　ファイル名を入力。　
　　　　　ファイルの種類は、LithUnwrap files (*.lum)
　　　　　 保存先　LithUnwrap　−　<機体名>　−
　　　
　５．texture 用の bmp ファイルを保存





　　　BMP ファイルの保存
　　　　　File　→　UV Map　→Save　で設定画面になる
　　　　　Color and outline をチェック
　　　　　Fill　をチェック
　　　　　Bitmap Dimension　のwidth と height 欄にそれぞれ　1024 を入力
　　　　　→　OK　　（上図)
　　　　　ファイル名を入力。常に別名で保存すること。　註２
　　　　　ファイルの種類は、Bitmap files (*.bmp)
　　　　　　保存先　Lithunwrap　−　<機体名>　−
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　註２　常に別名で保存して、backup 用としておく。　　　　
　　　　　　　　後で識別ができるような、ファイル名が良い。
　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　
　６．gmax の Material Editor で読み込む
　　　
　　　コピー：
　　　上記の bmp ファイルを　gmax　-　<Map>　-　<機体名>　へ

　　　リネーム：
　　　ファイル名は、一旦決めたら gmax 上では変更しない。
　　　そうでないと、１枚にならない。
　　　FSX との互換をとるために　*******_T.bmp とするのが良い。
　　　　　　
　　　gmax Material Editor で　BMPファイルを読み込んで、貼り付ける。
　　　詳細は、他のチュートリアルを参考にしてください。
　　　
　７．Unwrap UVW で　Vertex を修正移動する

　　　　　　



　　　左翼を回転させて、貼り付けがうまくいっているか確認。
　　　前縁は、丸いので間違いなく修正を要することになる。（上図)


　　　上面の修正
　　　Modifier Stack　で　UVW Mapping　を探す。
　　　２つあるはずです。　スタックの下方にある UVW Mapping が　翼上面で、
　　　上方にある UVW Mapping が翼下面のです。　先ず、下方をクリックして
　　　アクティブにします。　警告がでますが、Yesで抜ける。
　　　次に、Modifier List　→　UV Coordinate Modifier →　Unwrap UVW　
　　　を選択。
　　　Plameters Rollout　→　Edit　→　Edit UVWs ウィンドウが開く。





　　　前縁の Vertex を　外側に移動する｡(目分量で適量)（上図)
　　　
　　　
　　　



　　　同様に下面の修正を行う。スタック上方の　UVW Mapping　をクリック
　　　してアクティブにする。（上図)
　　　以下同様。





　　　前縁部の黒い部分が広がる。（上図)
　　　gmax ファイルを別名で保存。
　　　


　８．MD3 形式でエクスポート(２回目)
　
　　　File　→　Export Selected　で、*.MD3 を別名で出力。
　　　
　　　
　９．LithUnwrap で読み込み(２回目）





１０．lum ファイルで保存(２回目）


　　　　　merge 用です。


１１．texture 用の bmp ファイルを保存(２回目)　
　　　
　　　この時点で、BMP ファイルは、Vertex　を移動した位置に修正される。
　　　これが、このソフトの一番の目的であります。
　　　
１２．gmax　で　修正結果を確認。







　　　前縁部の白線がハッキリした。（上図)
　　　結果が良ければ、完了して次のパーツに行く。悪ければ、元に戻って修正。
　　　
１３．次のパーツの作成　

　　　例)右翼を作成する場合
　　　
　　　左翼と同じやり方です。　異なることは、用紙への位置は右側となります。
　　　下でもかまいませんが、ここでは右横に配置することにします。
　　　ファイル名　Right_wing.MD3　でEXPORT。
　　　以下略
　　　
　　　次のパーツへ
　　　　　以下同じなので略。
　　　
１４．各パーツの lum ファイルを合体





　　　例)右翼を合体させる場合
　　　
　　　LithUnwrap　で、Left_wing.lum　を読み込む。
　　　File →　Model　→　Merge　で　Right_wing.lum　を読み込む。
　　　これで　Merge の完了。（上図)
　　　Lum ファイルを別名で保存。
　　　

複葉機の全翼の上下面を配置し終わった状態（lum)(下図)

　　　

１５．合体後　bmp ファイルを別名で保存　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　
　　　やり方は、左翼と同じ。
　　　
１６．gmax で確認(するまでもないが)


　　　文頭の図が mapping が完成した状態。


１７．追加がある場合は、１３．へ戻る

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　終り

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
考察


　　文章にすると長いですが、慣れると早く操作ができます。

　　細かい平面パーツは、ペイント系のソフトでコピペしたほうが、　
　　楽です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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