Prop の作成
2009/5/10
2013/3/21
FS2004 (FS9)用です。
CFS2 も同じ方法で可能なはずです。(後記)
FSXについては、material の設定が必要です。 別項の FSX Prop の Material を参照。
今回は、objeｃt ( パーツ）の全体を最初に作成してから、mapping する
方法を、説明します。 全体を把握しやすく解り易い方法です。
他の方法としては、object の一部を作成して、それに mapping してから、
合成していく方法があります。
工程
Ａ Object (パーツ)の作成
１．prop_still の作成
２．prop_blurred の作成
３．prop_slow の作成
Ｂ Texture の作成
１．透過用の Texture の作成
２．アルファチャンネルの作成
３．合体
４．gmax 用の texture の作成
Ｃ Texture を 各 Object に Mapping
Ｄ ＦＳ上でチェック
Ａ Object (パーツ)の作成
１．prop_still_01 の作成
Ki-43用 prop mapping が終了した画像
still の動作範囲は、回転が静止している状態から、初動の回転
までです。
still の Object(パーツ)は、一般の Object と同じで、見える通りに
作成すれば良いです。 しかし、プロペラを新規に作成するのは、
かなり難しいです。中心部から端部に向かってひねっていくので、
vertex の位置が Top View で見えなくなり、断面形状が確認でき
なくなります。半透明化するとvertex の位置が解り易くなります。
(右クリック → Object propaties → See-Through )
２．prop_blurred_01 の作成
blurred の動作範囲は、アイドリング回転から最高速回転まで
です。
prop_slow よりに先に作成します。
プロペラの直径より少し大きめな、高さ 0 の cone を作成します。
12 角形とします。 底面(この場合は裏面)のポリゴンは削除して
ください。 left side view で prop_still の先端に合わせて位置を
きめます。 中心点(cone の頂点)をプロペラの形状に合わせて前に
移動して Prop の 半分( front )が完成。
後の半分( rear )は、前の半分( front )を clone → mirror で作成し
頂点を移動してください。 または、polygon を Flip
します。
一般的には前部より後部のほうが、厚みがあります。
前部と後部は、mapping が終わったならば、attach(合体)してください。
初めから、合体しておくと、 mapping がしずらくなります。
Attach をしなくとも、特に問題はなさそうです。
３．prop_slow_01 の作成
slow の動作範囲は、still の初動回転と blurred の回転の間を補完
します。
ほんの僅かの瞬間だけです。 これが無くても、分らないくらいです。
ここで、ブレードが２枚・３枚・４枚とで形状を変えます。
３枚の場合 これから説明します。
２枚の場合 末尾の C 項で、簡単に説明します。
４枚の場合 割愛
２．で作成した prop_blurred_01 の front と rear
の clone を作成する。
原則的に１ブレードは、２ポリゴン(30度＋30度)です。
下図のように、不要部なポリゴンを deliete して ３ブレードの骨格を作成する。
小口のポリゴンを作成するために、前( fornt )と後(
rear )を attach(合体)
してください。
全ての vertex を選択して、重なっている vertex を weld (溶接)してください。
小口のポリゴンを create してください。
各 Object の gmax 上の Hierarchy は、以下となります。
prop_blurred_01
- prop_disk_front_01
- prop_disk_rear_01
prop_slow_01
- prop_disk_slow_01
prop_still_01
- prop_blade_01
- prop_blade_03
- prop_blade_05
Ｂ Texture の作成
FS2004での prop 用 texture の一般的な仕様は、
・256 × 256
・Extended 32 bit BMP (888-8)(Alpha Channel 付き)
CFS2 の同梱機は、
・Extended 16 bit BMP (444-4)(Alpha Channel 付き)
ですが、上記の 32bit(888-8) でもよさそうです。
当時のＰＣの非力さからファイルサイズを落さざるを
得なかったのでしょう。
この１枚に blurred と slow と各々のfront と rear を描くのです。
本当は各々で4枚が必要となりますが、処理速度を速めるために、
1枚に 納めます。 このため12角形を４分割して使用することに
なります。
各範囲ごとの配置は以下となります。
< 具体的な作成方法 > ( FS 用）
１．透過用 Texture の作成
透過させる前の元の texture を作成します。
ペイントツールを使って
・ 256 × 256
・ 24bit color
の texture となります。
回転面と接触防止用サークルを描いて保存します。
名前例 prop_***_24bit.bmp
下半分は front(前面)用で、上半分は rear(背面)用です。
２．アルファチャンネルの作成
同上の透過の多少を制御するマスク用の画像です。
・ 256 × 256
・ 24bit color
グレースケールで作成して保存します。
名前例 prop_***_24alp.bmp
ここでは、以下の２分割画像を作成することになります。
マスク用画像の作成方法は、他のチュートリアルを参考に
してください。
FS2004 のデフォールト機は、全てのプロペラ機にほぼ同じ
アルファチャンネル画像を使っているようです。
上の実際の画像を参考にしてください。
３．上記の２画像を合体
DXTBmp で、合成します。
１．の透過用 texture を読み込む。
２．のアルファーチャネルを読み込む。
32 bit フォーマットで保存する。
名前例 prop_***.bmp ( ４．のgmax で使用する名前と同じ、区別は
ファイルサイズで行う。)
*** には、機体名を入れる。
このファイルは、
< FS2004 > → < airplane >→< 機体名 > →< texture > へ入れます。
４．gmax 用の texture の作成 ( テンプレート )
３．で作成した 32 bit bmp は、FS2004 上で使用する texture
です。 gmax では読み込めません。
そこで、１．で作成した 24bit texture と ２．で作成したアルファチャンネル
画像を、ペイントソフトでレイヤー別に読み込み、統合してbmp画像を
作成します。
対象個所を回転させたり反転させたりするので、頭がこんがら
ないように、識別用の数字を書き入れておきます。
アルファーチャンネル画像は無くとも良いのですが、mapping 時に
完成結果がイメージできますのであったほうが、便利です。
接触防止用サークルは、mapping 時に正確に真円になるように、
調整するのに必要です。 実際の Prop には、無くとも、この段階では、
有れば便利です。 上の半分にも色を変えて描いておくのも良いです。
・24 ビット BMP (gmax 用)
名前例 prop_***.bmp ( prop_***.tga でも良い）
で保存。 このファイル名が FS2004 に引き継がれます。
< gmax >→ <maps >→ < 機体名 > → へ入れます。
完成画像
Ｃ Texture を各 Object に Mapping
４．で作成した 24bit の textue を使用。(8bit にしても良い)
[3ブレードの場合]
１．blurred 用 objeｃt に mapping
イ．Material Editor の設定
前出の gmax 用の Prop_***.bmp を Material Editor に読み込む。
Ｏｐａｃｉｔｙ を ７５以下に設定。
Ｇｌｏｓｓｎｅｓｓ を ６ に設定。
(数値は、FS 上で視認して再調整をする。)
Apply をクリック。 Show Map in Viewport のアイコンをクリック。
ロ．front_blurred 用 texture を mapping する。
gmax用texture の左下の 1 と ２ が mapping の対象となります。
Modify → Selection
Modifiers → Mesh Slect → Polygon で
で対象となる Polygon
を クリックして赤色反転させる。
UV Cordinate
Modifier の UVW Map の Gizmo をクリックして
Length と Width
に、 prop 直径よりわずか大きな数値を入力して、
スケールを合わせます。 Alignment は、Y をクリック。
Select and Move( 移動 )を使って、gizmo を object の中心に移動する。
Unwrap UVW → Edit で、アルファーチャンネル画像の形を
意識して,数字と移動・回転・反転を使ってセットする。
残りの6個所にも移動・回転・反転を使って mappingします。
上図は、一番最後の polygon への mapping 段階です。
完成画像
サークルがずれたら、 stack にもどり修正します。
(警告が出たら、Yes をクリック)
(注意) 以下共通
mapping が他の範囲に越境しますと、特に0度と180度でアルファー
チャネル画像が大きく変化していますので、予期せぬ画像が FS 上に
出てしまいます。 Edit 時に重なりを避けるため、外周のvertex を
円周上で内側にほんのわずか、移動しておいてください。
ハ．rear blurred 用texture を mapping する。
完成画像
gmax 用texture の左上の ６ と ５ が mappingの対象です。
Material Editor で、アルファーチャンネル画像の画像を
意識して残りの3個所に数字を移動・回転・反転を使って mapping。
ニ．front objct と rear object を合体(attach)する。
合体しなくても良いです。
２．slow 用 object に mapping
イ．front slow 用 texture を mapping する。
完成画像
gmax 用texture の右下の １２ が mapping の対象です。
Material Editor で、アルファーチャンネル画像の形を
意識して残りの個所に数字を移動・回転・反転を使って
mapping する。
ロ．rear slow 用 texture を mapping する。
完成画像
gmax 用texture の右上の ７ が mapping の対象です。
Material Editor で、アルファーチャンネル画像の形を
意識して残りの個所に数字を移動・回転・反転を使って
mapping をする。
ハ．側面(小口)も、次により mapping する。
サークルが有るか無いかで、画像の左下(225度)か右上(45度)
あたりを選択する。
３．still 用 object に mapping
この項のトップ画像が完成画像です。（ FS2004 上）
[2ブレードの場合]
以下の画像を参考にしてください。
赤とんぼの prop FS2004 上の画像
ｇｍａｘ 上の mapping 終了画像のみを提示します。
各自工夫して mapping してください。
front_blurred mapping した画像
front_slow mapping した画像
rear 部のイメージは、上の２画像からサークルを除いた状態となります。
ただし、数字は blurred が ６・５・４ となり、slow は７のみとなります。
Ｄ ＦＳ上でチェック
１．gmax → Export で ****.mdl を作成
→ < aircraft > → < 機体名 > → < mdl >フォルダーへコピペ。
２．Prop_***.bmp (32bit texture ) を
→ < aircraft > → < 機体名 > → < texture >フォルダーへコピペ。
３．FS2004 を起動して結果を確認して、不具合があれば元に戻って修正する。
下の画像は、解り易くするために Prop 以外を出力しない設定でキャプチャー
しました。 背景は、FS2004 の空です。
prop_front_blurred の完成画像
slow は、ほんの一瞬ですので、FS を止めてキャプチャー
しました。
prop_front_slow の完成画像
まあまあの出来です。
なお、rear (背面)の完成画像は、は上図から黄色のサークルを削除した
画像となります。
以上
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